風化した木材への塗料の接着(一部のみ)

R. Sam Williams, Gerald E. Winandy, and William C. Feist
Forest Products Laboratory
(Journal of Coatings Technology June 1987; Vol 59, No 749)

要旨
塗装前に、ウェスタンレッドシダー(WRC、Thuja plicata)を短期間、屋外にさらすと、プライマーの接着性が顕著に低下しました。新しくカンナがけした未塗装のWRC板を、、ウィンスコンシン州マディソンにて、南向き垂直で、1984年の晩春から夏にかけ、１、２、４、８、１６週間の屋外曝露をしました。風化させた後、それぞれの板に、油性アルキド、または水性エマルジョンのプライマーを塗装し、3ヶ月間乾燥させてから、剪断、引っ張り試験による塗料接着性を検証しました。4週間より長く未塗装で曝露した板は、主に木／塗膜の境で剥離し、4週間曝露したものは、木／塗膜の境か、木の表面下で剥離しました。曝露しなかった板や、曝露が2週間以内の板は、主に木の表面下から剥離しました。16週間曝露した板では、塗膜／木・接着の引っ張り強度は、約300psi(2,70kPa)から50％低下しました。同じ板での剪断強度は、約750psi(5,170kPa)から33％低下して500psi(3,450kPa)になりました。曝露期間が2週間以内の板における塗膜／木・接着強度は、木そのものの強度よりも高いので、引っ張り強度50％低下と剪断強度33％低下は、塗膜接着力の低下のみを示していることになります。


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